seeDNA遺伝医療研究所(東京都足立区)は2026年1月から、同社の遺伝子検査キットに「老化速度」の解析項目を追加しました。老化を「時間経過で避けられない現象」ではなく、DNA損傷や細胞老化などの“物理的なエラーの蓄積”として捉える分子生物学の見方や、医療介入の対象として扱うジェロサイエンス(老化研究と臨床をつなぐ学際領域)の広がりを背景にしています。

同社は、老化の特徴としてDNA損傷、テロメア短縮(染色体末端の保護構造が短くなる現象)、細胞老化(機能が低下した細胞が残り炎症性物質を放出し得る状態)などが整理されている点を挙げ、若年期は修復機能が働く一方で加齢により修復エラーが増える可能性があると説明しています(同社が科学誌の整理内容を引用)。

また、老化を医学的にどう位置づけるかは国際的にも論点になってきたとし、WHOの国際疾病分類(ICD-11)の改訂議論で扱いが議論されたと紹介しました。最終的な表現は「老化に関連する内因性能力の低下」といった形に落ち着いたものの、老化を介入可能なプロセスとして捉えようとする動きの一端だとしています。

同社は今後、遺伝的要因と老化の進行パターンの関連可能性を踏まえ、「どの臓器が老化しやすいか」「どの生活習慣がリスクになり得るか」といった観点での情報提供につなげる方針です。今回の発表は全3回の情報発信の第1回とし、次回は「老化を遅らせる薬は本当に効くのか」をテーマに科学的根拠に基づいて解説するとしています。

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